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白砂真也《礁原》

白砂真也《礁原》
作品番号
24120008
価格(税込)
440,000
(うち消費税相当額 ¥40,000)
頒布グループ(申込期間)
ネクストブレイク 30作家の50点(2024/11/20〜)
規格
(額なし) 50P(116.7 x 80.3cm) 高知麻紙に万年筆、ボールペン、水彩
沖縄から日本画を発信する喜多祥泰の推し!

「観察と写生が昇華した自然信仰の絵画」

 白砂真也さんは海が好きです。海の生き物にまつわる日本画制作を重ねるその姿勢は、対象への敬意を含んだ写生と描写に現れているかと思います。白砂さんの興味は、どのようにすれば海での出来事や生き物の生態を表すことができるのかにあり、制作の都度都度により変化しながらも一貫して本質を捉えようと、深くそして無邪気に歩みを続けています。
 2022年には、博士論文において近代日本画の美術史的な推移に着目し、近代化における日本画家の写生についての考え方の変化に対する論考を行いましたが、そこで自身の観察や表現のバックボーンとなる論理的支柱をえて、今の制作に繋がっているように思います。
 特にユニークだなと思うのは、白砂さんの対象を捉えるリアリズムの視点と、絵画としての画面構成のバランスです。写生においては徹底して対象に寄り添う白砂さんですが、完成した画面には思索の痕跡が現れます。それもかなり強く、表立っているようでもあります。誤解をおそれず言葉にすると現代の自然信仰のようで、白砂さんが強く信じているものが画面構成に現れており、唯一無二な作品に昇華する過程のように感じています。(喜多)

《礁原》浅瀬のサンゴが干潮時の水位で成長を止めると、その上面がかなとこ雲のように平らになり、藻類が生い茂ります。夜、隠れていたカニたちが食事を始めると、こうした塊状サンゴのひとつひとつが小さな世界であることに気づかされます。《ウミウチワにソデカラッパ》カラッパはとても個性的なカニで、普段は砂の中に隠れていて、巻貝を割って食べるのが得意です。大人しいカニが稀に見せる活動的で愛嬌のあるポーズと、彼らの食欲を象徴する割れた巻貝を組み合わせました。(白砂)


【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。作品の応募は2024年12月10日(火)午後5時を締め切りとしてご応募を受け付け、応募多数の場合は抽選いたします。締切後もお問い合わせは可能です。】
作家名
Shinya SHIRASUNA
白砂真也
経歴
1995年三重県生まれ。2022年沖縄県立芸術大学大学院芸術文化学研究科修了。南城美術館(沖縄)にて白砂真也・平良優季・仁添まりな三人展「東方三博士」開催。24年第11回郷さくら美術館桜花賞展奨励賞受賞。
展示予定
2025年8月2日~ 11日・ギャラリーSugarcane Room(沖縄県うるま市)にて個展
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