Home > ネクストブレイク 30作家の50点 > 三島和行 > 三島和行《目を閉じる》

三島和行《目を閉じる》

三島和行《目を閉じる》
作品番号
24120023
価格(税込)
66,000
(うち消費税相当額 ¥6,000)
頒布グループ(申込期間)
ネクストブレイク 30作家の50点(2024/11/20〜)
規格
(額付) 36.7×34.7cm 油彩、板
平面と立体の写実作家・石黒賢一郎の推し!

「ミニマルな描写が再現する 心象という曖昧な情景」

 三島和行の作品は、全体的にグレーを基調とした抽象的な描写が特徴的である。グレートーンでありながら、光の加減や質感の違いが感じられ、単調さを避けた複雑な表現になっている。色彩の選択と、織り込まれた布のような形状が、不思議な奥行きや静けさを生み出している。
 三島は、絵画を通じて自身の心象という曖昧な情景を、現実に存在するモチーフを使いながら間接的に表現しようとしている。彼は、抽象的な概念が伝わるように意図的に構成されたモチーフや構図を選択する。選ばれるモチーフは、実在するものであり、共通の認識がしやすいものである。それによって、絵画内の要素が意味を持った記号のような役割を果たすことを目指している。特に布製品の皺やうねりといった流動的な形状に着目し、それが二度と同じ形で再現されない特性が、抽象的な概念を表現するのに適していると考えている。
 本作は、ミニマルな色彩でありながら、感覚的な奥行きや精神的な深みを探求しており、視覚的な空白に何かを感じさせる意図を感じることができる。視覚的な要素と精神的なメッセージの間でバランスが取れており、深い解釈を促す優れた作品となっている。(石黒)


今回の作品は、布が画面を全て覆っているような構図にしています。グレーの空間には、布の皺や重なりから生まれた影によって作り出された形があり、そこに布という物体を存在させています。見ることができるのは布の表面だけであるという、瞼を閉じたような状態をイメージして制作しました。(三島)


【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。作品の応募は2024年12月10日(火)午後5時を締め切りとしてご応募を受け付け、応募多数の場合は抽選いたします。締切後もお問い合わせは可能です。】
作家名
Kazuyuki MISHIMA
三島和行
経歴
2000年広島県生まれ。24年広島市立大学芸術学部美術学科油絵専攻卒業。現在、広島市立大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻油絵領域在籍。第59回神奈川県美術展平面立体部門特選。
展示予定
page top