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湯口萌香《えぐる》

湯口萌香《えぐる》
作品番号
24120041
価格(税込)
286,000
(うち消費税相当額 ¥26,000)
頒布グループ(申込期間)
ネクストブレイク 30作家の50点(2024/11/20〜)
規格
W25×D20×H18cm 磁土、釉薬
編集部の推し!

「既存の価値観を揺さぶる“キュート”」

 湯口さんの作品を初めて見たのは、今年7月の個展(銀座・藍画廊)だった。小さなウサギがぎゅうぎゅうに密集した棒状の立体作品に釘付け。しかも陶器だというから驚いた。掲載の《愛着》は、様々なバリエーションで制作され、いずれも歪んだ形をしている。会場では、それらを並べ、インスタレーション《ラヴコレクション》として展示していた。「“かわいい”は世の中で求められつつも、重要な位置からは排除されてきたように思え、このねじれた“立場”が興味深い」と作家。9月の個展(御成門)では、戦車やネズミの死骸にウサギの絵をあしらい、目を背けたい事物をキュートさで回避する作品を発表。SNSで話題を呼び、会期が延長されるほどだった。
 可愛らしい見た目とは裏腹に、抑えきれない衝動や執着といったどこか仄暗さを感じる作品群に惹きつけられる。ファン歴は浅いが、これからも追い続けていきたい。今後の展開に最注目!(T)

陶を主素材に “ かわいい” やその周辺の現象を引用した抽象的な立体物を制作しています。かわいいものを見て思わず攻撃的な気分になることを「キュートアグレッション」と言うらしい。でも、キュートの側にだって言い分があるかもしれません。なぜなら向こうにも私たちと同じように感情があるかもしれないからです。その事も踏まえて、ある対象を愛したり可愛がったりすることって一体何なのかな……ということも最近は考えて制作をしています。(湯口)


【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。作品の応募は2024年12月10日(火)午後5時を締め切りとしてご応募を受け付け、応募多数の場合は抽選いたします。締切後もお問い合わせは可能です。】
作家名
Moeka YUGUCHI
湯口萌香
経歴
1987年東京都生まれ。2014年多摩美術大学大学院美術研究科工芸専攻修了。23年より多摩美術大学美術学工芸科非常勤講師。
展示予定
2025年9月・ギャラリーatelier art space and shop M(横浜)にて個展。
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