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梁語月 《冬が終わり春が来た》

梁語月 《冬が終わり春が来た》
作品番号
25020003
価格(税込)
88,000
(うち消費税相当額 ¥8,000)
頒布グループ(申込期間)
2025年2月号「今月のこの作家・この作品」より梁語月の4点(2025/01/20〜2025/02/10)
規格
(額なし)  10P 水干、アクリル
私自身を知るために、描く

〈美術新人賞デビュー2024〉準グランプリ・梁語月さんの受賞記念展がギャラリー和田(東京・銀座)で開催される。2022年の夏に来日し、翌年武蔵野美術大学に入学。予備校の先輩が描く日本画、とりわけ岩絵具の美しさに魅了され、日本画学科を選んだ。受賞作《雪盲》は、絹本に描かれた作品で、まだ制作を始めて日は浅いながらも、だからこそ縛られない豊かな発想で生む自由な表現が、審査会場でも一際異彩を放っていた。
「自分のことを知りたいから絵を描いている」と梁さん。日本に来る前は、アメリカの大学で哲学を専攻したが、「哲学は頭の中で考えることが多く、手で行う作業が少ない」と感じ、その先に絵画があった。描くのは、自身の姿だ。「描くことで自分自身とこの世界に触れるように、実感が持てるようになった」という。そして、描くことは自分を守るバリアでもある。
「自分と向き合うとき、恐怖が勝り、なかなか真正面から見ることができない。だけれど、新しい洋服を着ることで少し勇気が生まれるように、『美』を纏うことで、自分のことをちゃんと見られるようになりました」(梁語月)
 夢の中に出てきた印象的な情景や、カーラジオから流れてきた音楽から着想を得るなど、生活に密接するものを題材に、意識の中を探るように、ひたすら画面へ向かい続ける。
 岩絵具に魅了されて始めた日本画だったが、最近は水干やアクリルを用いることが多い。
「岩絵具は美しく、今でも大好きですが、岩絵具自体の“意識”が強すぎて、私の意識と衝突してしまうことがある。仕上げに岩絵具を使うことはありますが、今は水干やアクリルの方が扱い易いと感じています」(梁語月)
 本格的な発表は今回が初めて。作品18点を展示予定。「今後は100号の大作にも挑戦したい。これからもこのまま思う存分描いていきたいです!」と湧き上がる制作意欲に圧倒されるばかり。

【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。作品の応募は2025年2月10日(月)午後5時を締め切りとしてご応募を受け付け、応募多数の場合は抽選いたします。締切後もお問い合わせは可能です。】
作家名
LIANG Yuyue
梁語月
経歴
2001年中国生まれ。18年St. John’s College(アメリカ)哲学学部入学。23年武蔵野美術大学造形学部日本画学科入学。
展示予定
美術新人賞デビュー2024準グランプリ受賞
梁語月展「 迷魂記」
[会期]2月17日(月)~22日(土)
11時~18時30分
[会場]ギャラリー和田
中央区銀座1-8-8 三神ALビル1F
☎03(3561)4207
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