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符琳 《時を超えた会話》

符琳 《時を超えた会話》
作品番号
25030002
価格(税込)
184,800
(うち消費税相当額 ¥16,800)
頒布グループ(申込期間)
2025年3月号「今月のこの作家・この作品」より符琳の3点(2025/02/19〜2025/03/10)
規格
(額なし) 8F 墨、岩絵具、高知麻紙
〈美術新人賞デビュー2024〉準グランプリ・符琳さんの受賞記念展が、ギャラリー和田(東京・銀座)で開催される。
 中国出身の符さんは、高校入学を機に来日。高校では美術を専攻し、美術大学を志すようになった。富山大学芸術文化学部で日本画を学び、卒業後は東京藝術大学大学院の文化財保存学専攻へ。今春、修士課程を修了し、博士課程を目指す。模写を中心に、古典絵画の研究に取り組みながら、自身の制作とも向き合う日々だ。
 表現したいのは、移り変わる時間。物事の変化。
 掲載作品《生迹(せいせき)》では、蓮の成長やトンボの生死を1つの画面に描き、命の痕跡を流れる時間とともに表した。《時を超えた会話》では、古典絵画の模写を行う際に薄い紙を乗せ、残像現象を利用して写し取る技法「上げ写し」の様子から、古の作家との対話を。また、《夏潜り》は、墨で描いた作品で、夏をテーマに紫陽花に潜り込んだ猫をしっぽのみで表現する。
「今回、初めての個展でとても緊張しています。どんな作品が良いのか悩んでいましたが、見たもの、感じたものを素直に表現しようと思いました」(符)
 学生として描いてきた期間が長く、表現したいものがうまく伝わらないことが多かった。作家として、他人に伝えるためにどうすればいいのか。苦心するなかで、「伝わらないのは、自分が自分自身を閉じ込めて制作を行なっていたから」という考えに辿り着いたという。
「富山から東京に来て、いろいろな出会いから影響を受けました。私自身成長して、変わることができたと思います。失敗も成長のひとつ。自分が感じたものにもっと自信を持てたら、楽しく描いていける。思ったことやひらめき、感性を大切にして、日常の些細なことでも、心を込めて描いていきたい」(符)
 制作はまだ模索中だが、様々な技法、素材にチャレンジし、ひとつひとつ学びながら、いま感じたものを素直に描き出していく。
 100号の大作ほか、約15点を展示予定。掲載作品は、誌上でも申込み可能。

【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。2025年3月10日を締め切りに応募を受け付け、複数応募があった作品については抽選して当選者を決定いたします。】
作家名
FU Lin
符琳
経歴
1998年中国生まれ。2023年富山大学芸術文化学部卒業。現在、東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻修士課程在学中。21年越中アートフェスタ佳作。24年美術新人賞デビュー2024準グランプリ。
展示予定
美術新人賞デビュー2024準グランプリ受賞 符琳展「 流転」
[会期]3月3日(月)~8日(土) 11時~18時30分
[会場]ギャラリー和田 中央区銀座1-8-8 三神ALビル1F ☎03(3561)4207
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