沖綾乃　《波打ち際》

作品番号

25070028

価格（税込）

￥176,000
（うち消費税相当額 ￥16,000）

頒布グループ（申込期間）

2025年7月号「いま買うべき、この一枚」（2025/06/19〜2025/07/10）

規格

（額なし）　8F（45.5×37.9cm）　岩絵具、箔、和紙

山本靖久の「推し！」
時空を織る眼差し

　
沖さんの作品を観ると、描く対象を観察する眼差しにいつも感心する。その眼差しは、対象の表層のみならず、その物の本質を制作の中で見出そうとしている。そして、対象の今という時だけではなく、物の存在した過去やこれからの未来の有り様をも描き出そうとしているようにも見える。それはあたかも異層の時空を往来しながら制作を行なっているとも言える。それぞれの時の断片がコラージュ化され、画面の表情を創っている。
また偶然性を伴った即興的な筆致にも目を見張る。それは単なる無意識という領域で描いているわけではなく、描いてきた経験が身体を動かし、さらに超越的な客観界を自己の中に取り入れようとする試みに感じる。
このような行為の中、対象に向き合い続け、制作の中で更に審美眼を磨いていくに違いない。期待している作家の一人である。
（やまもと・やすひさ　洋画家、武蔵野美術大学教授）

身近な人やもの、風景をモチーフに選んで制作しています。描くという行為は、描いた人物との関係性や起こった出来事に対して、理解を深めていくというか、折り合いをつけていく作業のように感じています。（沖）

【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。2025年7月10日を締め切りに応募を受け付け、複数応募があった作品については抽選して当選者を決定いたします。】