片山康之 《The Thinker 2025-2》
片山康之 《The Thinker 2025-2》
- 作品番号
- 25070032
- 価格(税込)
- ¥250,000
(うち消費税相当額 ¥22,727) - 頒布グループ(申込期間)
- 2025年7月号「いま買うべき、この一枚」(2025/06/19〜2025/07/10)
- 規格
- H30×W12×D12cm ミクストメディア
石黒賢一郎の「推し!」
“つながり” を問い続ける、孤独と対話の彫刻家
片山康之の立体作品は、日常的な人物像に仮面や装置、翼といった異化的要素を加えることで、人間存在の不確かさと個の境界を静かに問いかける試みといえる。両手をポケットに入れた沈黙する姿勢は、語ることを拒む造形であると同時に、抑制された彩色とマチエールによって、鑑賞者の無意識を揺さぶり沈黙する内面への参入を促している。
片山自身は、学生時代にロダンや太宰治に影響を受けた経験を振り返り、「芸術とは何か」という問いに向き合ってきたという。片山の創り出す奇妙なマスクをつけた人物たちは、社会との接点や自己防衛の象徴として、多様な意味を孕みながら佇んでいる。彼らは、孤立しながらも何か見えないものでつながっているかのようであり、それぞれの存在が現代における自我のメタファーとして機能している。
片山作品の魅力は、視覚的静けさの中に潜む詩的ノイズと深層心理への働きかけにあるのである。(いしぐろ・けんいちろう 美術家)
~何気ない日々にも、僕らは何かでつながっている~ 本作ではどこかにいそうな人々が奇妙なマスクを着けて佇んでいる。着脱可能なマスクは個々の思考、社会との接点、自己防衛の象徴、或いは存在証明そのものかもしれない。それぞれの個性は異なるけれど、何気ない暮らしの中で人々は自己と向き合いながら明るい未来を目指している。お互いが見えない何かでつながっているかのように。(片山)
【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。2025年7月10日を締め切りに応募を受け付け、複数応募があった作品については抽選して当選者を決定いたします。】
- 作家名
- Yasuyuki KATAYAMA
片山康之 - 経歴
- 1978年倉敷市児島生まれ。倉敷芸術科学大学大学院芸術研究科美術専攻修了。岡山県美術展山陽新聞社大賞(2008年)、岡山芸術文化賞準グランプリ(09年)、マルセン芸術文化賞(09年)、福武文化奨励賞(16年)。一般社団法人松島分校美術館代表理事。倉敷芸術科学大学、倉敷市立短期大学非常勤講師。
- 展示予定