廖元溢　《足跡のない地図》

作品番号

25070037

価格（税込）

￥330,000
（うち消費税相当額 ￥30,000）

頒布グループ（申込期間）

2025年7月号「いま買うべき、この一枚」（2025/06/19〜2025/07/10）

規格

（額なし） 91.0×72.8×3.0cm 　糸、アクリル、ペーパー、色鉛筆、キャンバス

ミヤケマイの「推し！」
刺繍と紙で描く、もうひとつの現実

廖元溢（リヤオ・ユエン・イー）は、台湾と日本を行き来して作品を制作している。刺繍とコラージュ、そして独特な紙の使い方で独自の世界観を作っている。油彩の色鉛筆とアクリルと綿の刺繍糸をつかって全体的にマットで繊細な密度のある作品は、どこか知らない国の不思議な風習のようで色々想像を駆使しながら眺めてしまう。それはまるで子供の頃まだ文字が読めずに勝手に絵本に自分なりの物語を作って、当てこんで理解しようとしていた自分を思い出させてくれる。見慣れた素材でみたことのないものを作り出す、どこかノスタルジックであるのにみたことがないものそれはデジャブのように、そっと気がつくと自分の世界に現実の裂け目から近づいてくる。（みやけ・まい　現代美術家）

制作の過程では、現実の生活において親しみのある事物を出発点とし、それらを作品中のイメージへと変換しています。そして、個人的な経験や記憶を重ね合わせながら表現することで、形象に感情や思考を込めています。これらのイメージは主に日常の人物や空間に由来していますが、自らの感覚によって再構成され、馴染み深くもどこか見慣れない姿へと変化しています。その中で、自分と自分、自分と他者、他者と他者の関係性を描き出し、言葉では語りきれないつながりを視覚的に可視化しようと試みています。（廖）

【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。2025年7月10日を締め切りに応募を受け付け、複数応募があった作品については抽選して当選者を決定いたします。】