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菅野静香《border》

菅野静香《border》
作品番号
20240826
価格(税込)
165,000
(うち消費税相当額 ¥15,000)
頒布グループ(申込期間)
2024年8月号特集「コレクション事始め」より61点(2024/07/20〜)
規格
額なし  15F(53.0×65.2cm) 油彩、キャンバス 2023年
作者の記憶に残る、高架橋のある風景。街を境界線のように横切る高架橋を潜り抜けた先の家並みは無機質に抽象化され、物憂げな少女は来た道を振り返る。

【シェル美術賞展 審査員奨励賞(09年)】
ノスタルジーを呼び起こす、軽やかな筆致

 作品制作を「過去の戻れない時間や場所にアクセスするための手段」と位置づけ、幼少期の愛用品や既に手元から消失している物、時間の経過とともに姿を変えた場所など愛しさを感じるものを、古い写真や記憶を頼りに描く菅野静香。
 抑制の効いた自己と確かな画力によって表出するその作品世界からは、静寂と温もり、抑えようのない熱量が感じられる。また、目に見えない概念や想いを視覚情報としての絵画へと落とし込む表現力に長けており、語り過ぎない軽やかな筆致が生む余白が心地よい観後感を抱かせてくれる。彼女が描く人物は「肖像」でありつつ「風景」でもあり、描写だけでなくその定義までもが変化しつつあることも興味深い。中庸的な表情の少女像や柔らかな色合いで描かれたモチーフの数々は、観る者の記憶と重なりノスタルジーを呼び起こすことだろう。

【この作品は美術誌「月刊美術」との連動企画です。作品の応募は2024年8月7日(水)午後5時を締め切りとしてご応募を受け付け、応募多数の場合は抽選いたします。締切後もお問い合わせは可能です。】
作家名
Shizuka KANNO
菅野静香
経歴
かんの・しずか
1985年東京都生まれ。2009年シェル美術賞展2009本江邦夫審査員奨励賞受賞。10年女子美術大学大学院美術研究科美術専攻洋画研究領域修了、第30回損保ジャパン美術財団選抜奨励展秀作賞受賞。23年個展「riverside river」(REIJINSHA GALLERY・東京)ほか。
展示予定
10/26 ~ 11/10・BIOME(神戸)にて個展
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